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改正貸金業法の早期完全施行等を求める会長声明
2009(平成21)年10月7日

200万人を超える深刻な多重債務問題の抜本的解決を目指して、国会の全会一致をもって2006年12月に改正貸金業法が成立した。改正法は、出資法の上限金利の引下げ、収入の3分の1を超える過剰貸付契約の禁止(総量規制)など画期的内容であるものの、施行後3年が近づいているにもかかわらず、政府は同法の完全施行の目途を明らかにしていない。

 更に、一部においては規制強化の結果消費者金融の成約率が低下していることや、特に昨今の経済危機や一部商工ローン業者の倒産などによって資金調達が制限された中小企業者の倒産が増加していること等を殊更強調し、改正貸金業法の完全施行の延期や貸金業者に対する規制の緩和を求める論調がある。

 しかしながら、深刻な多重債務問題の抜本的解決のためには「サラ金三悪」と言われた高金利、過剰与信、過酷な取立を再び許さないために、改正法の一刻も早い完全施行が必要である。

 法改正後、政府の多重債務者対策本部において、【1】多重債務相談窓口の拡充、【2】セーフティネット貸付の充実、【3】ヤミ金融の撲滅、【4】金融経済教育の充実の4点を柱とする多重債務問題改善プログラムが策定・実施され、官民が連携した多重債務対策によって多重債務者数が大幅に減少するなどの成果が挙がりつつある。今必要なのはこれらの施策を徹底的に押し進めることであり、また、不況に苦しむ中小事業者に必要なのは、低利のつなぎ融資等の支援策であって、これを高利の貸付に委ねるとの発想は本末転倒である。

 多重債務対策が、発足したばかりの消費者庁、及びこれと連携する地方消費者行政にとって緊急の課題であること、並びに2006年9月2日に当会が発した「貸金業制度、出資法の上限金利の見直しに関する緊急声明」を実効あらしめるためにも、あらためて当会は国に対し以下の施策を求める。


1 改正貸金業法を遅くとも本年12月までに完全施行すること。
2 自治体での多重債務相談体制の整備のため相談員の人件費を含む予算を十分確保するなど相談窓口の充実を支援すること。
3 個人及び中小事業者向けのセーフティネット貸付をさらに充実させること。
4 ヤミ金融を徹底的に取り締まること。

2009(平成21)年10月7日
岐阜県弁護士会
会長 鷲見 和人
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