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契約書の内容に注意!

2024.01.29

契約書の内容に注意!

 はっきりと意識されていないかもしれませんが、事業者の皆様は、様々な契約をしています。そんな中、「無料」という言葉に誘われて、契約書の内容を確認しないまま、契約書に署名押印してしまうということはありませんか。

<トラブルの例>
 無料の契約でトラブルになった事例を紹介します。
 営業時間中、突然知らない業者から電話がかかってきました。「3週間、弊社作成の求人サイトに無料で求人広告を出しませんか?」という営業電話でした。無料ならと思い、FAXで送られてきた申込書の記載を確認しないまま、署名押印をして申込みをしました。
 3週間経過後、業者から、広告掲載料30万円の請求書が届きました。慌てて電話をすると、「3週間の無料期間の間に、所定の用紙を使用して契約を更新しない旨の通知をしない限り、有料契約に自動更新されます更新後の料金は掲載期間2週間ごとに30万円になります。」と告げられました。「そんな説明は受けていないし、知らなかった。」と伝えても、業者からは「申込書に記載してあります。」と言われました。確かに、申込書には、そのような記載がありました。

<消費者と事業者の違い>
 上記の事例では、「電話で勧誘をされているから、クーリングオフすればいい。」と思われる方もいるかもしれません。しかし、事業者には、特定商取引法は適用されず、クーリングオフの権利はありません。また、事業者には、内容に誤認があった場合の契約の取消しなどを認める消費者契約法も適用されません。これらは、消費者保護を目的とした法律なのです。
 事業者は、消費者と違い、ちゃんとした説明を受けていないというようなことがあったとしてもいったん取り交わした契約をなかったことにすることが極めて難しいのです。

<署名押印をする前に契約書の内容をしっかり確認することが大切>
 上記の事例では、事前に契約書の内容を確認していれば、そもそも契約しなかったかもしれません。あるいは、契約したとしても、無料期間中に更新拒絶できたかもしれません。
 契約書に署名押印することは、法的には極めて重要な行為です。これは、契約が有料であっても、無料であっても変わりません。最初が肝心です。
 弁護士による法律相談では、契約する前の契約書の内容についての相談も受けています。分からないことや不安なことがありましたら、弁護士にご相談ください。

 岐阜県弁護士会は、事業者の方を対象とした無料法律相談(ひまわりほっとダイヤル)を実施しています。電話0570-001-240または岐阜県弁護士会のホームページから、お申込みください。

 

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