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安全保障関連法案の参議院での採決に反対する会長声明

2015.09.14

与党は、安全保障関連法案(以下「法案」という。)に関する採決を、平成27年7月16日に衆議院本会議において強行した。法案は参議院に送られ、現在、参議院において審議が行われている。
 報道によれば、政府・与党は、平成27年9月17日にも参議院特別委員会で採決を強行し、その後本会議でも採決を強行しようとしているとのことである。
 当会は、立憲主義と恒久平和主義を守る観点から、平成27年5月の定期総会において、上記法案に反対し廃案を求める決議を行い、その後も、街頭での広報や市民向け学習会の開催などによって法案の廃案を求める活動を行ってきた。
 この法案に対しては、日本弁護士連合会及び全国の全ての弁護士会も、当会と同様の立場で反対し廃案を求めている。
 そして、衆議院本会議での議決後も、歴代の首相経験者や内閣法制局長官経験者、さらには元最高裁判所長官までもが法案の違憲性を指摘し、憲法学者の圧倒的多数も法案は違憲であるとの見解に立っている。  加えて、国民の反対の声は、日に日に高まっており、8月30日には国会前に12万人もの国民が集まって反対集会及びパレードが行われた。これに呼応して日本全国各地でも反対集会やパレードが行われ、総参加人数は全国で100万人とも報道された。このように、多くの国民がこの法案に反対している。
 そして、最近の世論調査(NNNが9月4日から6日に実施)においては、今国会で成立させることを良いと思わないとの割合が、前月より7.8ポイント増えて65.6%となったと報道されている。
 参議院での審議中において、このような世論調査の結果が示されていることは、参議院本会議における採決に対し、法案に反対するとの民意が明確に示されているのである。
 このような民意が示されたのは、言うまでもなく、法案が、憲法の定める恒久平和主義や立憲主義に反すること、そして、そのことへの国民の理解がより進んだからである。
 参議院は、再度の審議を行うことで軽率な判断や過誤を回避することが期待されている。そうであれば、まさに参議院は、今こそ良識の府としての存在理由を発揮すべきである。参議院は採決の強行という衆議院の重大な過誤を回避し、法案に反対する国民の声を忠実に反映すべきである。
 したがって、当会は、参議院が、特別委員会及び参議院本会議で法案の採決を行わないよう強く求める。

2015年(平成27年)9月14日
岐阜県弁護士会
会長 森   裕 之
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